終身雇用

.19 2012 仕事 comment(0) trackback(0)
会社のOB総会に出席してきました。
出席者は昨年より100人増えて900人。
全体メンバー数も増加して4000人になったようです。
最初に昨年亡くなられた約50名の方に黙祷。
最高齢の98歳が亡くなられて、最高齢は96歳にダウンとのこと。

会長から一時間にわたって、会社の近況報告がありました。
それによると、世界的な不況に加えて、
中国市場が日本製品を全く買わなくなったために
特に、自動車、家電業界は苦戦を強いられているようです。

そのあとは例によって900人の大懇親会。
懐かしい顔を見つけては、
「ヤアヤア、元気でしたか」
「そうだね、顔を見せなくなったら死んだと思ってくれよ」
「アッハッハ、生きている限りは顔を出すことにしましょう」
というような会話をあちこちで交わしております。

会社を退職したといっても、
75歳までは健康保険組合にも入れてくれるし、
出席する体力があれば、年に一回はただでお酒が飲めるわけだし、
喜寿と米寿になれば金一封ももらえるし、
多分死んだときは香典も貰えるのでしょう。
まさに終身雇用とはこのことですよ。


それにしても、
こんな会をやっているのは日本の企業くらいでしょうね。
終身雇用で、ひとつの企業に定年まで勤めるという習慣が
外国ではないですからね。


もっとも、私が8年勤めたフランスのブルターニュの会社では、
フランス人が全然辞めずに、
ようやく最近60過ぎてリタイアする人が
ポツポツ出てきたということですから、
案外フランスでもこういう会はできるのかもしれません。
もっとも、会社が飲み食いの金を出してくれるほど
太っ腹かどうかによるのでしょうが。

料理もお酒も余るほどあって文句はないのですが、
今年もデザートのお菓子はあるものの、
コーヒー・お茶のサービスがなかったのは
とても残念でした。
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事務作業の合理化(その2)

.02 2010 仕事 comment(2) trackback(0)
70年代の会社の経理は、
大型コンピューターにいかに効率よくデータを送り込むかということに尽きた。
その当時、計算業務で一番時間がかかったのが、インプットとアウトプットである。
その間の演算時間はたかが知れていた(とはいっても一日は必要だったが)。

当時は経理課の中に電算係があり、冷暖房完備の部屋に大型コンピューターがあった。
夏などは一般の事務の居室が暑い時は電算係の部屋によくお邪魔していたものだ。
インプットは手書きの各種伝票をキーパンチャーが
データ一件につきカード一枚に穿孔機で穴をあける手間が必要だった。
キーパンチャーは職業病として腱鞘炎になるというので、
30分パンチしたら、30分休むという労働形態だった。
キーパンチャーは女性だけの2チームになっており、
30分パンチするとチームリーダーのお姉さんが
「さあ、皆さんお茶にしましょう」と言って休憩に入るのだ。
たまたまそういう時にお邪魔したりすると、私にもお茶をごちそうしてくれる。

パンチした大量のカードを今度は読み取り機にかける。
読み取り機は金属ブラシがついていて、ブラシの先がカードの穴を突き抜けて
導通して電気が通るとデータとして認識されるという仕組みだった。

プリンターも今から比べると、悠長なものだった。
当時はラインプリンターという方式で、
両端に穴のあいた紙のライン横幅いっぱいにデータがそろうと、
バシャと言う音とともに、ライン一行が一回で印字される。
当時の最新鋭の大型ラインプリンターでものぞき窓から、
いま何が印字されたか見えるくらいのスピードだったのである。

インプットのやり方はどんどん改善されていった。
伝票を光学読み取りのマークシートに置き換えたり、
部品や資材の取引にはバーコードの読み取り機が導入された。
また、各職場に端末が用意され、インプットの分散化が図られた。
いつの間にか、パンチカードはなくなり、
電話交換のお姉さん方がいつの間にかいなくなったのと同じで
キーパンチャーのお姉さん方もいなくなってしまった。
腱鞘炎と言う職業病はどこに行ってしまったのだろう。
それともキーボードのタッチが柔らかくなったのだろうか。
あの「お茶にしましょう」と言う休憩時間は亡くなったのだ。

インプットの端末に表計算ソフトが入って、オフコン(オフィスコンピューター)
と呼ばれるようになり、それがパソコンに変わるのにやはり10年を要した。
最初はアップルのマックのソフトが優勢だったが、
ウィンドウズ3.1が発売され、ウィンドウズ95に切り替わるころには
マイクロソフト一辺倒になってしまった。

90年代の半ばからパソコンが導入されて、オフィスの風景は一変した。
机の上は大きなブラウン管に占拠されて、書類を広げる場所はなくなってしまった。
また、プリンターの変遷も激しかった。
プリンターも最初はワイヤードット方式で、誰かがプリントを始めると
うるさくて仕事にならないほど騒音が激しかった。
キヤノンが安価なレーザービームプリンターを世に送り出してから
ようやくこの問題は解決され、静かなオフィスに戻った。


事務机の大きさが大きくなり、液晶の画面になって事務所はすっきりした。
各人にパソコンが行き渡って、事務作業も大きく変わってきた。

では、私が入社してそろばんで事務をやっていた時代から、
事務作業は軽減されたのか、楽になったのか?

少しも楽にはなっていない。

昔はデータをコンピューターに入れるのに大半の時間を費やし、
帳簿を締めるのに精いっぱいだった。
経営者はその結果を受け取ったら、ご苦労さんでお終いだった。

今の経営者はそれでは満足しない。
なぜそうなったのか分析せよと要求する。
パソコンのお陰でデータ加工が簡単になり、
いくらでも深く深く分析できるようになったからである。

また、せっかちなアメリカ人の影響で、
決算発表にスピードを要求されるようになった。
昔の日本企業は3月末締めの決算を6月末に発表すればよかったが、
今や一ヶ月以内に発表する企業が増えた。
そうしないと4半期決算に間に合わないからである。

会議のやり方もすっかり変わった。
昔は黒板に書き、皆必死でメモをとりしたものだが、
今はプロジェクターでパワーポイントの絵を写し、
配られたその絵のプリントの横に、ちょこちょこっとメモするだけになった。
議事録は後にメール添付で送ってくるので、メモすらとらなくてもいいかもしれない。
自然にこういう会議は居眠りする人が増える。
もっとも、会議中に居眠りするのは日本人だけで、
フランス人もオージーも居眠りはしない。

結局、今や事務作業と言うのは、一日パソコンに向かって、
メールの返事を書くか、ひたすら会議のプレゼンのお絵描きをやることになる。
このパワーポイントのお絵描きも凝りだしたらきりがなく、
ひとつのプレゼンの微修正に何日もかけて、
それが仕事だと思っている人がたくさんいますね。

事務作業の合理化(その1)

.30 2010 仕事 comment(0) trackback(0)
先にデジカメがフィルムカメラを駆逐し、
フィルム産業を衰退させたことを書いた。
わずか最近10年間のことである。

しかし、よく考えてみれば、カメラに限らず、
我々の時代は常に技術革新の波にさらされていた。

私は1970年代初めに大学を出て企業に就職し、経理をやれといわれた。
「えー、そろばんですか。私は小学校4年の時に授業で習って、
商工会議所の6級をとっただけですよ」
当時、金勘定は大蔵省も銀行も企業経理もみんなそろばんだった。
まだタイガー計算機があった時代である。

電卓は72年の8月にカシオ・ミニ(350g)が12,800円で発売されて、
爆発的ヒットになったが、私の初任給は7万5千円だった。
結局、私はずっとそろばんを使い続け、
80年代の半ばからようやく電卓を仕事に使うようになって、
そろばんができないといって馬鹿にされることはなくなった。


考えてみれば、日本がそろばんを使っていたころ(80年代の半ばまで)、
西洋では足し算引き算は何を使って計算していたのだろうか。
筆算だろうか。確かにそれ以外はなかったはずだ。
銀行なんかはどうしていたのだろうか。

西洋で複式簿記が発達したのも、
そのほうが足し算ばかりで計算しやすかったからだと私は思っている。
そろばんでは足し算と引き算が混じっていても自由自在だが、
筆算ではそうはいかない。
同じ符号のものだけを足し算して、最後に合計の差額を引き算で求める、
複式簿記だと引き算は一回で済むのである。

日本の電卓が西洋人を計算業務から解放したのか?

次に目覚ましかったのがファクシミリだった。
入社当初は、他の事業所や本社とデータのやり取りをするのは、
郵便以外はテレックスだった。
字数をなるべく少なくして原稿を書き、総務課の女性にタイプを頼んだものだ。
総務の女性は穴あけテープを作り、その穴あけテープを機械に読ませると、
受け側の電子タイプライターが印字するのである。
商社マンや外信部の新聞記者はテレックスが打てないと商売にならなかった。
初めてFAXが事務所に導入された時は、
みんな驚愕し喜んだものだ。

そのファクシミリも今ではeメールに取って代わられ、
書類もファックスではなく、PDFにしてメール添付して送った方が、
ファイルしなくて済むといって喜ばれる。FAXで送ると怒られるのだ。

次がコピー。

昔は「ガリ版」か「青焼き」だった。
大学時代はガリ版でゼミの資料を作っていたし、
会社に入っても、大量に配布する資料はガリ版だった。
それほど部数の必要でない物や、急ぐものは青焼きだった。

青焼きと言うのは、透明な紙の上に鉛筆で原稿を書き、
それをジアゾの塗料をコーティングした紙の上に乗せて、
光を当てて感光させる方式である。
その時にアンモニアを使うので、印刷室に入るとツンと鼻をつく臭いがした。
設計図面は大きい紙を使うので、今でも青焼きのものをよく見かける。

トナーを用いて普通紙にコピーするのは、70年代はゼロックスの独占だった。
当時は普通紙コピーを「ゼロックスする」と言っていた。
ただしコピー代としてA41枚で10円以上とっていた。
値段が青焼きの10倍以上もしたので「ゼロックスする」ためには、
申請用紙が必要で課長のハンコをもらわなければならなかった。
80年代に入ってゼロックスの基本特許が切れて、
リコーやキヤノンが普通紙コピー機のビジネスに参入してから、
普通紙コピーがようやくコピーの主流になってきた。

電卓、ファックス、普通紙コピーと事務作業はどんどん合理化されていったが、
やはり最大の功労者はコンピューターの発達だった。

(その2に続く)

振り込め詐欺

.09 2010 仕事 comment(6) trackback(0)
振り込め詐欺が減らない。
これだけ世間が騒いでいるのに、やはり他人事で、
いざ自分の身に起こると対処できない人がいるらしい。
この前は宇都宮の餃子の像が振り込め詐欺撲滅対策官に任命されて、
たすきを掛けられていた。

これは日本だけの現象なのだろうか。
多分そうなのであろう。
それだけ日本が安全で、人を信じやすい国である証拠だともいえる。

ニュースで騒いでいる振り込め詐欺は専ら個人が多いが、
会社でも振り込め詐欺はある。

ブルターニュの会社にいた時、
レンヌの研究所の社長から電話がかかってきた。
「金を振り込めという手紙が来ているが、よくわからないので見てほしい」という。
FAXで送ってもらった手紙を見て、呆れた。

「ナイジェリアで石油関係の事業で、現地に金が溜まっているが、
政府の外貨規制のため金が海外に送金できない。
ついては下記の口座に49万フランを振り込んでいただければ、
配当100%を上乗せして送り返すので、そのうち60%を返してくれればよく、
後の40%は貴方がとってかまわない・・・云々。」

細かい筋は忘れたが、こんな感じの文章だった。
振込先は南アフリカの銀行の口座である。

こんなものに引っかかる人がいるのだろうかと思った。
49万フラン(980万円)というのは、送金が50万フラン(一千万円)を
超えると銀行のチェックがかかり、問い合わせがあるからである。

研究所の社長には、多分調べてはくれないだろうが、一応警察に届けて、
後は忘れていただいて結構ですという返事をした。

日本では、これだけの大金の振り込め詐欺は経験がないが、
少額ならいくらでもある。

茨城県の会社を買収して、そこの経理の面倒を見ていた時のこと、
技術担当役員が英語の手紙を持ってきて、
多分パテント料の支払いだと思うので払ってほしいということだった。
つい最近ヨーロピアンパテントを弁理士を通じて
3件出願したばかりだというのである。

確かに、差出人は「ヨーロピアンパテント登録協会とかなんとか」
もっともらしい名前になっており、会社が出願したパテントNOと
件名が書いてあり、一件につき登録料が1500ユーロ(199千円)
だというのである。
奇妙だったのは振込先がチェコスロバキアの銀行口座だったのである。
これがベルギーのブリュッセルとか、フランスのストラスブールとかに
なっていたらだまされたかもしれない。

腑に落ちなかったので、使っている弁理士事務所を教えてもらって、
手紙のコピーをFAXして、問い合わせをした。
一時間もしない間に、弁理士事務所から返事があった。
それはこの業界では有名な振り込め詐欺だから、無視してかまわない、
とのことであった。
パテントの登録情報はだれでもアクセスできるので、
それを見て新規登録案件が出たら間をおかずに
この手紙を出すらしいのである。

国内の振り込め詐欺もある。

東京税務研究会などとありそうな名前を使って、
雑誌の購読料の振込用紙が届く。
ほおっておいてもよいのだが、この手のやつはきちんと断っておかないと、
何回でも手紙が来るので面倒だ。
電話をすると、一定の呼び出し音が鳴った後、必ずと言っていいほど
別の電話(たぶんケータイ)に転送される仕組みになっている。
購読していないので、この会員ナンバーは取り消してほしいというと、
面倒くさそうにわかりましたという。

振り込め詐欺ではないが、この買収した会社は茨城県の○○協会というのに
やたら入っていて、その会費が結構バカにならない。
ひとつずつ調べて行くと、殆ど何もサービスを受けていないのがたくさんある。
自動車運転免許証を更新に行くと必ず交通安全協会なるものに出会う。
最初のころはよくわからずに、そこを通していたが、
そのうちそこを通さなくても更新手続きはできることが分かって、
それ以来使っていない。
あの手の類の、県や市の役人が天下っている、わけのわからない協会がたくさんある。
この手の会費は全て退会してバッサリ払わないことにした。

私のようにケチな人間は振り込め詐欺には引っかかりにくいのかなと思う。
世の中の人はみな鷹揚なのですね。
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振り込め詐欺はどんな所にもいることを理解された方は拍手をお願いします。
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