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美は乱調にあり

.28 2021 読書 comment(0) trackback(0)
美は乱調にあり 伊藤野枝と大杉栄
(1965年4月~12月に文藝春秋に連載)
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瀬戸内寂聴はこの本の「はじめに」の中で次のように書いています。

二十八歳からペン一本に頼り生きてきた私は、九十四歳になった今も、
まだ一日もペンを離さず書きつづけている。
四百冊を超えているらしい自作の中で、
ぜひ、今も読んでもらいたい本をひとつあげよと云われたら、
迷いなく即座に、「美は乱調にあり」「諧調は偽りなり」
と答えるであろう。
今、この混迷を極めた時代にこそ、特に前途ある若い人たちに読んでほしい。
(中略)
この小説を書いて、「青春は恋と革命だ」という考えが
私の内にしっかりと根を下ろした。

1月1日の夜のラジオで、高橋源一郎と瀬戸内寂聴の
電話対談を聞いたのですが、そういえば私は寂聴の本を
一冊も読んでいないということに気がつきました。
この本が世に出たときは私は高校生で、
まだ漱石を読むのが精いっぱいだったのです。
大学生になってからは三島由紀夫など男の作家の本は読みましたが
円地文子、河野妙子、瀬戸内晴美などの女性作家の作品は皆無でした。
若いときに読んだ女性作家と言えば栗本薫くらいだったでしょうか。
最近でこそ、原田マハ、上橋菜穂子、ブレイディみかこ、あさのあつこ
片桐はいり、米原万里、角田房子などに嵌っていますがね。

「美は乱調にあり」の読評にもどると、
はっきり言ってこれは私の趣味の本ではありませんでした。
面白い本は一気にググっと読んでしまうのですが、
この本はつっかえつっかえ五日もかかって読んだのです。
「青春は恋と革命だ」と寂聴先生は言いますが、
男と女が惚れた腫れたと延々と続くのですから疲れます。

「原始、女性は太陽であった・・・」と
雑誌「青鞜」(Bluestocking)の創刊の辞に書いた
平塚らいてうが年下の画学生と恋愛したことから
「年下の燕」という比喩が生まれたことをこの小説で知りました。
当時はLINEなどはなかったので、
恋しい相手に一日何回も手紙を書くのですが、
そういう恋文の内容や恋愛事件を「青鞜」に掲載するのです。
らいてうから「青鞜」を引き継いだのが伊藤野枝。
亭主がありながら大杉栄と恋愛関係に入るのですが、
大杉栄という男はアナキスト革命を標榜する一方、
女たらしというか、次から次へと女に手を出してゆく
その節操のなさにうんざりします。
女性の人権には興味がなく妾を囲うのを自由恋愛主義と
理屈をつけていたとしか思えません。
甘粕大尉に惨殺されたのもそれほど同情できませんね。
やはり私は純愛物が好きですな。

もう一冊最近の著作も借りて来ました。
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出家して、癌にかかって手術したときからこの本は始まるのですが、
女流文学会の内輪話、毀誉褒貶オンリーで、読むのに疲れ
結局、途中で放り投げて図書館に返してしまいました。

瀬戸内寂聴先生は今年百歳になるそうですが
美味しい肉と酒を食べ、いまだに書きまくっておられるとか。

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戦艦大和ノ最期(理屈より情緒)

.25 2021 読書 comment(0) trackback(0)
戦艦大和の出撃は理屈より情緒によるものだった。
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2020年1月10日の読売新聞の記事で、
歴史学者加藤聖文さんは、
現在の新型コロナ感染拡大への対応が、
太平洋戦争末期における浮沈戦艦を取り巻く状況と
二重写しになると述べています。
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(写真をクリックすれば拡大し、記事が読めます)
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(記事の一部抜粋)
「日本は明治以降、急速な近代化を成し遂げましたが、
集団指導の下、さまざまな利害を調整しつつ
合意形成を図る政治風土は変わりませんでした。
その過程では理屈より情緒が優先され、
科学的合理的な判断基準は二の次、
内容は要領を欠いた総花的なものとなり
決断は遅く、責任の所在も明確ではない。
その集積が無謀な戦争へとつながったのです。」

加藤読書委員の勧めに従って図書館から
吉田満著「戦艦大和ノ最期」を借りて来ました。
全文カタカナ文でやや読みにくいですが
200ページほどの薄い文庫本なので一気に読めました。
著者は東京帝大の学徒出陣で少尉副電測士として大和に乗り込み、
3332人の乗組員のうち生き残った276人の一人で、
終戦後すぐにこれを書き上げました。

呉の伊藤整一司令長官は東京の豊田聯合艦隊司令長官の
「天号作戦」による大和出撃に対し、
①空軍掩護機の皆無
②海上勢力の劣勢(我軍十隻、敵軍六十隻)
③発信時期の遅延(米機動部隊避退の一日後)
の理由により、当初より強硬なる反対を表明していました。

大和のガンルーム(中尉少尉の居室)では議論が沸騰していました。

「プリンスオブウエールズ」ヲヤッツケテ、
航空機ノ威力ヲ天下ニ示シタモノハ誰ダ

(私の解釈による注)
太平洋戦争初戦のマレー沖海戦で、
英戦艦プリンスオブウエールズを航空機部隊で撃沈し、
日露戦争で東郷元帥がバルチック艦隊を破った大艦巨砲主義を
葬り去ったのは、まさに日本海軍だったのです。

ガンルームにおける激論を制したのは
海軍兵学校卒の職業軍人である21歳の臼淵磐大尉でした。

「進歩ノナイ者ハ決シテ勝タナイ 負ケテ目ザメルコトガ最上ノ道ダ
日本ハ進歩トイウコトヲ軽ンジ過ギタ 私的ナ潔癖ヤ徳義ニコダワッテ、
本当ノ進歩ヲ忘レテイタ 敗レテ目覚メル、ソレ以外ニドウシテ日本ガ
救ワレルカ 今目覚メズシテイツ救ワレルカ 俺タチハソノ先導ニナルノダ
日本ノ新生ニサキガケテ散ル マサニ本望ジャナイカ」
彼、臼淵大尉ノ持論ニシテ、マタ連日「ガンルーム」ニ沸騰セル
死生談義ノ一応ノ結論ナリ 敢エテコレニ反駁ヲ加エ得ルモノナシ

太平洋戦争の300万人超の戦死者のおかげで、
日本は身分制度を廃止でき、農地解放もされ、
婦人参政権も得て、ようやく民主主義の国になれたと
私は思っています。

死ぬまでにこの本が読めてよかった。

遊んでくれる奴が居なくなる

.22 2021 ゴルフ comment(0) trackback(0)
大学時代の悪友から電話がありました。

「あのさー、一人やりたいと言って入れ込んでるやつがいるんだけど、
二人でプレーすると割り込んでくる人がいるから、
今週金曜日秦野CCのゴルフ、お前入ってくれない?」

「いいよ、三人でプレーするんだね。金曜日OKだよ」

天気予報は今日は一日曇りだと言っていましたが
秦野CCでは、なんと青空のほかほか陽気ではありませんか。
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ところが、友人の心配にもかかわらず、
一人メンバーさんが入ってきて4人のプレーになりました。

入って来られた方は秦野市在住のメンバーさんで
お歳は私たちより一回り上とおっしゃるので
84~5歳とお見受けしました。

「私、飛ばないので、白ティーから最初に打たしてもらいます」

「あー、どうぞ、どうぞ」

プレースタイルは、飛ばない代わりに、ちょこんちょこんと前に進み、
カートには乗らないで歩くのです。
そしてハーフが終わった後、私は弁当を持ってきていますので
食堂には行きませんとのこと。

プレーの途中で、
「年間何回くらいプレーされているんですか?」

「去年は160ラウンドくらいですかね。
散歩の代わりに来ているんですよ」

「なるほど、なるほど、それは健康にいいですね」

「遊んでくれる奴が、一人欠け、二人欠けしていなくなったんですよ」

「・・・・・・・(絶句)」

帰りの車の中で
「なー、俺たち、いつまで一緒に遊べるかね~?」
「そうだな、今日の一人欠け、二人欠けっていうのは効いたね」
「あと10年かな」

富士山に雪がない

.19 2021 花(草花) comment(0) trackback(0)
今年も吾妻山公園(神奈川県二宮町)に菜の花を見に行きました。
我が家の1月の恒例行事でここ10年毎年のように訪れています。
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ほかほかと暖かく、可愛いお友達のお出かけ日和です。
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菜の花と富士山を見ながら、
がら空きの海老名SAで買ってきたお弁当をいただきます。
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今年は日本海側は大雪だというのに、
なぜか富士山に雪がありません。
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過去10年のブログの写真を見ても、
雪のない富士山は初めてですね。
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やはり富士は白く化粧している方が映えますね。

山を降りる途中で見たサザンカと
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水仙。
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水仙畑が満開になるにはまだ少し時間がかかりそう。

晩白柚(ばんぺいゆ)

.18 2021 食と料理 comment(0) trackback(0)
年末にテレビ台の片隅に鎮座していた大きなミカンがある。
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晩白柚(ばんぺいゆ)、ミカン属ブンタン類、ザボンの一品種。
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1930年に台湾から導入され、現在は熊本県八代市の特産品だそうだ。

私は勿論生まれて初めて食べるのだが、
妻は正月に孫たちに食べさせるために買ってきたのだという。
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実はこんな感じで、薄味のパンプルムースといったところか。
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分厚い皮は捨てるのかと思ったら、いつの間にか鍋に入っていた。
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砂糖をまぶされてテーブルの上に置いてあるので、
ついつい手が出て数が減ってゆく。
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残ったのが現在瓶に入れられている。
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