原田マハ8冊目

.23 2016 読書 comment(0) trackback(0)
横浜市の図書館システムはすごい。
自宅のパソコンから予約をかければ、
18区のどの図書館からでも本を回送してくれる。
受け取り場所も移動図書館や地区センターを指定できる。
この2冊は、金沢区と港南区から送られてきたものだ。
IMG_3598 (800x449)
この2冊はFacebookの友人が勧めてくれた。
おかげで原田マハを8冊も読んでしまった。


7冊目「奇跡の人」。
ヘレン・ケラーの物語を明治初期の津軽を舞台とした翻案小説である。
翻案ものとしては黒岩涙光の「鉄仮面」「巌窟王」、尾崎紅葉の「金色夜叉」、
ミュージカルのウエスト・サイド・ストーリーなどが有名だが
それらの向こうを張って原田マハが挑戦したものだ。

学生時代に見た映画「奇跡の人」は約半世紀たった今でもよく覚えている。
家庭教師役のアン・バンクロフトが汲んだ井戸水を手に受けて
ヘレン・ケラー役のパテーィ・デュークが「ワラ(water)」と叫んだシーン
を忘れられるものではない。

翻案小説であるから、
女性家庭教師アン・サリバンは「去場安」、
三重苦の女の子ヘレン・ケラーは「介良(けら)れん」
という名前になっている。
時代設定を女性教育がまだ否定的だった明治初期、
場所を津軽にしたところが面白い。
そして津軽三味線をひく瞽女(ごぜ)を「れん」の友達として
一緒に住まわせて教育するという脚色が素晴らしい。
ストーリーは瞽女(ごぜ)唄を重要無形文化財に指定しようという
文部省の役人が雪の津軽の山奥に来るところからはじまり、
無形文化財認定者の演奏披露会で終わる。
この構成力が原田マハの凄いところ。
友人の言う通り確かにお勧めの一冊だ。


8冊目「キネマの神様」。
今でもキネマ旬報という映画雑誌があるが、
キネマというのが何語から来たのか調べてもよくわからない。
フランス語ではcinémaはシネマと発音し映画館のことをいい、
映画はfilm(フィルム)という。
イタリア語でも同じだがcinemaはチネマと発音するらしい?
キネマと発音するのはドイツ語かギリシャ語で、
どうもアメリカ語で映画をkinematographyというのが
語源だということになっているようだ。

お話は、つぶれそうな弱小映画雑誌と
やはり大手シネコンが近くにできるということでつぶれそうな
小さな名画座を映画気狂いの親父のブログで救うという
奇跡のようなストーリー。
本の最初と最後に出てくる「ニュー・シネマ・パラダイス」という
イタリア映画をまだ見ていないので、今度ツタヤで探そうと思っている。

横浜のジャック・アンド・ベティや
飯田橋ギンレイホールのような映画館に通う人に受けそうな
軽く読めるいいお話だ。

原田マハもこの辺でやめにしないと
ほかにも読みたい本はたくさんある。
残された時間はそう多くはない。


スポンサーサイト

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://rennais.blog6.fc2.com/tb.php/1960-6c39a701