幻庵(げんなん)

.14 2017 趣味 comment(0) trackback(0)
正月5日のこと、
吾妻山へ行く車のカーラジオからニュースが流れました。
「最近、いろいろな囲碁対局ネットワークに
マスターというハンドルネームの打ち手が登場し、
各国のプロに戦いを申し込み、
ことごとくプロを破っています。
これはいったい誰かと話題騒然となりました。
今日グーグルが、これは2016年3月に
韓国のイ・チャンホ九段を破った
人工知能ソフトAlphaGo の改良版ソフトであると
発表しました」

早速、家に帰ってから日本棋院ネット対局室「幽玄の間」をクリック。
Master 出現 (800x450)

ありましたね。Master という打ち手が10局、中国や韓国のプロ9段と打っています。
対局を開いてみると、Masterの全勝でした。しかも圧倒的に強いのです。
Master 出現拡大cut

ネットで記事を検索してみると、Master は結局60戦無敗で、
なんと日本の井山裕太6冠も対戦して負けたらしいのです。
これで決定的になりましたね。
もう人間がコンピューターに勝つことはないのでしょう。
60勝0敗!信じられない数字です。

そして、発売されたばかりの
百田尚樹の「幻庵」上下を買ってきました。
IMG_0076 (800x450)

この小説が週刊文春に連載されているのは知っていましたので
本になったら買おうと思っていたのです。
本になってから加筆されたのでしょう、
プロローグはイ・チャンホがAlphaGoに
負けたことから始まっていました。
「人類が機械に敗れた日」として。

この小説は、小説というよりも、
江戸時代の囲碁棋士たちの歴史ドキュメンタリー
といったほうがよいでしょう。
したがって囲碁を知らない人には全くわからないというか
面白くもなんともない物語です。
囲碁雑誌を40年も読み続けている私にとっては
ほとんど聞いたことのある話ばかりですが、
百田氏はこれらを網羅的に一つの小説にまとめたかったようです。
彼の棋力はアマチュア6段だとか。
対局場面の描写が嫌というほど出て来ますが、
その場面の棋譜がすべて掲載されているわけではありません。

しようがないので、図書館のサイトにアクセスして
「剛腕丈和(囲碁古典名局選集)」と
「幻庵因碩打碁集(局前人なく局上石なし)」
の2冊の予約をかけました。
これらの打碁集の石を並べながら、
この小説の対局場面をもう一度振り返ってみることにします。

それにしても、江戸時代の碁打ちが必死で探し求めた
神の手は結局人間では発見されず、
コンピューターの手を借りなくてはならなかった
ということになるのでしょうか。
でもそのコンピューターを作ったのは人間なのですね。

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