FC2ブログ

越乃寒梅

.26 2010 フランスの生活 comment(0) trackback(0)
越乃寒梅を買わせていただきました。
越乃寒梅 004

こういう高級なお酒は年末年始のような特別な時でもないと
我が家では買ってもらえないのです。


「越乃寒梅」にはブルターニュ駐在時代に強烈な思い出があります。

フランスで何故に日本酒に思い出があるのか。

90年代のはじめ、日本では越乃寒梅は幻の銘酒としてもてはやされ、
なかなか手に入らなかったのです。

ある時同僚のT君(独身)が、
「日本から越乃寒梅を3本送って来ましたよ。
その筋にコネのある友人がいましてね、手に入ったのですよ」
と嬉しげにいいました。

「そりゃいいね、今週我が家に来なさいよ、料理がなくては酒もうまくないだろ」
というわけで、他の独身駐在員を呼んで、夕食会をやりました。
家内には日本酒に合いそうなメニューを作って貰いました。

ただ、我が家で夕食会をやる時は、私がいつもカキの殻むきをしていたので、
当然のように最初に生ガキがでてきます。
生ガキにはやはりフランスの白ワイン(サンセール、ピュイーヒューメとか)
を出します。

生ガキが終わったところで、家内が作った刺身や魚の煮付けを出して、
いよいよ幻の銘酒「越乃寒梅」をいただこうということになりました。

T君の前口上では
「この酒は水のようにさらさらとしていていくらでも飲め、
決して料理の邪魔をしないのがよい」ということでした。

みんなのグラスに次ぎ終えて、ではといっせいに飲みました。

「あまーい!!」

みんな一斉に言いました。
「なんでこんなに甘口なんだ?」
「これほんとに越乃寒梅なの?」

T君も憮然として、
「おっかしいなー。甘いですね。いやいや、これは本物ですよ」

しばらくして、さしみや魚の煮物をたべているうちに、
だんだん慣れてきたというか、それほど甘口だとは感じなくなりました。
ただやはり、最初の「あまーい!!」が非常に強烈な記憶となってしまい、
この記憶はなかなか消えません。

議論するうちに、みんな理解しました。
最初の生ガキに出した白ワインがいけなかった。

ワインも日本酒も醸造酒であることには変わりはないのですが、
原料があまりにも違うのです。
果物が原料のワインは辛口を通り越した辛口というか酸味があります。
米が原料の日本酒には酸味などかけらもなく、
結局ワインと比較すると日本酒は甘口ということになってしまうのです。

おいしい日本酒を味わいたかったら、
決してワインと一緒にちゃんぽんで飲んではいけない。

(後日談)
T君は甘いマスクで、話も面白く、もてないはずはないのですが、
どういうわけか40を過ぎてもなかなか結婚しませんでした。
フランス女性に強烈な失恋体験をしたトラウマのせいかもしれません。
帰国してからもお互い転勤族で同じ事業所になることがなく、
なかなか合うチャンスがありませんでしたが、
何年か前、本社の納涼祭でばったり会い、別れ際に、
「豊栄さん、ぼくこの人と結婚します」
と一緒にいた背の高い素敵な女性を紹介してくれました。
先月のOB会で偶々また会い、子供の写真を見せてくれました。
「まだ3歳ですよ。僕はもう50になろうというのに。
定年の時はまだ中学生ですよ」
「大丈夫、大丈夫。これから定年は65になるから」
といってみんなで励ましました。
関連記事
スポンサーサイト

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://rennais.blog6.fc2.com/tb.php/240-c357f9b6